精神訪問看護に興味を持っている看護師さんや、これから訪問看護に挑戦しようと考えている方からよく聞かれる質問があります。
「精神訪問看護では、どんな精神疾患の利用者さんが多いんですか?」
精神訪問看護は、病院とは違い利用者さんの生活の場に訪問する看護です。そのため、精神疾患だけでなく生活状況も含めて関わることになります。
今回は、精神訪問看護の現場で実際に多いと感じる精神疾患と、現場で感じるリアルについてお話ししたいと思います。
統合失調症の利用者さん
精神訪問看護で比較的多いと感じるのが、統合失調症の利用者さんです。
統合失調症には
・幻聴
・妄想
・不安
・意欲低下
などの症状があります。
しかし、きちんと服薬ができている方は、地域で落ち着いて生活されている方も多くいらっしゃいます。
訪問看護では主に
・服薬確認
・体調確認
・生活リズムのサポート
などを行いながら、長い時間をかけて信頼関係を築いていきます。
うつ病の利用者さん
精神訪問看護では、うつ病の利用者さんとも多く関わります。
うつ病の方は、最初にお話ししたときには
「本当にうつ病なのかな?」
と感じることも正直あります。
ですが、長く関わっていくと、やはり症状の波があることが分かります。
例えば
・急に外出意欲がなくなる
・口数が少なくなる
・就労支援に通えなくなる
・生活リズムが乱れる
などです。
特に分かりやすい変化として感じるのは、部屋がどんどん散らかっていくことです。
「片付けないといけない」と本人も分かっているのですが、体が動かない状態になってしまうことがあります。
精神訪問看護では、こうした変化を見ながら、その人の状態に合わせて関わっていきます。
アルコール依存症の利用者さん
精神訪問看護では、アルコール依存症の利用者さんと関わることもあります。
正直な話をすると、アルコール依存症の方の中には、嘘をつくことが多いと感じる場面もあります。
例えば
・訪問時間を守らない
・突然「親族が亡くなった」と何度も言う
・その場しのぎの話をする
などです。
本人は嘘をついているつもりではなく、話の内容がどんどん変わってしまうこともあります。
涙を流して話されることもありますが、実際には恋人がいたり、普通に生活を楽しまれている方もいらっしゃいます。
こうした部分も含めて、依存症という病気の難しさを感じることがあります。
精神訪問看護では生活環境も見る
精神訪問看護では、精神疾患だけではなく生活環境も見ることになります。
そのため、部屋がかなり散らかっているお宅に訪問することもあります。
正直に言うと、部屋が汚れている環境が苦手な看護師さんには、訪問看護は少し厳しいかもしれません。
ですが、慣れてくると意外と大丈夫なものです。
訪問看護師の中には
・スリッパを持参する
・靴下を何枚も履く
・訪問後すぐ洗濯する
など、それぞれ工夫されている方もいます。
私自身はそこまで気にしていませんが、帰宅したら玄関ですぐ靴下を脱ぐようにしています。
また、訪問看護では
・コロコロ(粘着クリーナー)
・消毒ウェットシート
などがとても役立ちます。
ダイソーなどの100円ショップで買えるものでも十分活躍します。
精神訪問看護のリアル
精神訪問看護は決して楽な仕事ではありません。
ですが、その分やりがいも大きい仕事です。
利用者さん一人ひとりに生活があり、人生があります。
その生活に少し寄り添いながら関わることができるのが、精神訪問看護の魅力だと感じています。
また、訪問件数が増えるほどインセンティブがつく職場も多く、頑張った分だけ評価される働き方でもあります。
私自身も、今はとてもありがたい環境で働かせていただいていると感じています。
まとめ
精神訪問看護ではさまざまな精神疾患の利用者さんと関わります。
特に多いと感じるのは
・統合失調症
・うつ病
・アルコール依存症
・発達障害
などです。
しかし精神訪問看護は、疾患だけを見る仕事ではありません。
利用者さんの生活や人生に寄り添う、とても大切な仕事だと感じています。


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